「電気代が高くて困っている」「電力会社を乗り換えたいけど、手続きが面倒そう…」と感じていませんか?
2016年の電力完全自由化以降、一般家庭でも自由に電力会社を選べるようになりました。しかし、「どんなメリットがあるのか」「手続きはどうすればいいのか」「失敗しないためには何を確認すればいいのか」が分からず、乗り換えに踏み出せていない方も多いのが現状です。
この記事では、電力会社を乗り換えることで得られる7つのメリットと、失敗しない切り替え手順・注意点を丁寧に解説します。2026年4月時点の情報をもとにまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
- 乗り換えで得られる7つのメリットを具体的に解説
- 切り替えにかかる費用・手間・時間を正直に紹介
- 後悔しないために確認すべき注意点をまとめて掲載
- 主要な新電力サービスの特徴を比較表で紹介
電力会社の乗り換え(新電力への切り替え)とは?
電力会社の乗り換えとは、これまで契約していた地域の大手電力会社(東京電力・関西電力など)から、民間の新電力会社や異業種参入の電力サービスへ契約を変更することを指します。
2016年4月の「電力小売完全自由化」により、家庭向けの電力市場が開放され、現在では700社以上の事業者が電力小売市場に参入しています(経済産業省・資源エネルギー庁の発表より)。
新電力とは何か?
新電力(PPS:Power Producer and Supplier)とは、電力自由化後に家庭向け電力の小売に参入した事業者の総称です。ガス会社・通信会社・小売業など、さまざまな業種が電力事業に参入しています。
電気を届ける「送配電網(電線・電柱)」は引き続き大手電力の送配電子会社が担うため、電力会社を乗り換えても、電気の品質や停電リスクが変わることはありません。
電力会社を乗り換えても、家庭に届く電気の品質・安全性は同じです。変わるのは「料金プランや付帯サービス」のみです。
電力会社を乗り換える7つのメリット
メリット①:電気代を節約できる可能性がある
乗り換えの最大の目的と言えるのが電気代の削減です。新電力各社は大手電力より低い基本料金・従量料金を設定しているケースが多く、条件が合えば年間で数千円〜数万円程度の節約につながることがあります。
ただし、節約額はご家庭の電気使用量・契約プラン・居住地域によって大きく異なります。また、電力市場の価格変動により、必ずしも大手電力より安くなるとは限らないため、契約前に料金シミュレーションを行うことが重要です。
新電力のなかには、電力市場価格に連動したプランを採用している事業者もあります。市場価格が高騰した場合、大手電力より電気代が高くなるケースもあります。料金の仕組みをよく確認してから契約しましょう。
メリット②:ポイントや特典でお得になる
通信会社系・小売系の新電力では、電気の使用量に応じて共通ポイント(楽天ポイント・Tポイント・dポイントなど)が貯まるプランを提供しています。普段からポイントをよく使う方にとっては、実質的な節約効果が高まります。
代表的な例として:
- 楽天でんき:電気料金200円ごとに楽天ポイントが貯まる
- auでんき:電気代に応じてPontaポイントが付与される
- ソフトバンクでんき:PayPayポイントと連携したプランあり
※各社のポイント付与条件・付与率は変更される場合があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
メリット③:携帯・ガス・インターネットとのセット割が使える
通信会社系の電力サービスでは、スマートフォンや光回線とセットで契約することで、毎月の通信費や電気代が割引になる「セット割」が適用されるケースがあります。
電気とガスをまとめて契約できるサービスもあり、光熱費全体をまとめることで管理の手間も減ります。現在、複数の会社に別々の光熱費・通信費を支払っている方は、まとめることでメリットが生まれやすい傾向があります。
メリット④:再生可能エネルギー由来の電力を選べる
環境への関心が高まるなか、太陽光・風力などの再生可能エネルギー由来の電力を供給する新電力も増えています。CO₂排出量削減に貢献したい方や、SDGsへの取り組みを重視する方には魅力的な選択肢です。
環境価値を重視したプランを提供している事業者の例:
- Looopでんき
- 自然電力グループ
- みんな電力
環境重視プランは通常プランより料金が高めになる場合もあるため、コストとのバランスを検討しましょう。
メリット⑤:料金プランの選択肢が広がる
大手電力は画一的な料金プランが中心でしたが、新電力は生活スタイルに合わせた多様な料金プランを提供しています。
- 夜間・深夜割引プラン:夜間に電気をよく使う家庭向け
- 定額(使い放題)プラン:電気を多く使う家庭向け
- 市場連動型プラン:電力市場価格に連動。節電意識が高い方向け
- EV(電気自動車)向けプラン:EV充電を夜間に行う家庭向け
ご家庭の生活リズムや電気使用パターンに合ったプランを選ぶことで、よりコストパフォーマンスを高められます。
メリット⑥:切り替えに費用がかからない(基本的に無料)
電力会社の乗り換えは、原則として切り替え手数料・工事費用は不要です。スマートメーター(通信機能付き電力量計)が設置済みの場合は、工事なしで切り替えが完了します。
スマートメーターが未設置の場合は交換工事が必要になりますが、この場合も費用は無料です(電力会社負担)。切り替えにかかるのは「申し込みの手間」と「数週間程度の切り替え期間」のみです。
メリット⑦:解約・出戻りが比較的自由にできる
新電力の多くは解約金・違約金なしで契約変更・解約が可能です(一部プランを除く)。「乗り換えてみたけど合わなかった」という場合も、元の大手電力や別の新電力に切り替えやすい仕組みになっています。
ただし、一部の割引プランやセット割では、一定期間の継続が条件となっていることもあるため、契約前に解約条件を確認しておきましょう。
電力会社の乗り換え手順(ステップ別解説)
電力会社の切り替えは、慣れれば非常にシンプルです。以下の手順で進めましょう。
ステップ1:現在の電気使用量・料金を確認する
まず、直近3〜6か月分の電気料金明細を確認し、月平均の使用量(kWh)と料金を把握しましょう。検討中の新電力のシミュレーターに入力することで、切り替え後の料金目安を比較できます。
確認すべき情報:
- 月平均の電力使用量(kWh)
- 現在の料金プラン名・基本料金・従量料金単価
- 契約アンペア数(20A・30A・40Aなど)
- 供給地点特定番号(22桁の番号・明細書に記載)
ステップ2:新電力各社の料金プランを比較する
各社のWebサイトや料金比較サイトを活用し、自分の使用量に合ったプランをリストアップします。このとき、以下の点を比較しましょう。
| 比較項目 | 確認のポイント |
|---|---|
| 基本料金 | 月額固定費。契約アンペアごとに異なる |
| 従量料金単価 | 使用量(kWh)に応じた料金。段階制か一律かを確認 |
| 燃料費調整額 | 燃料価格の変動に連動。毎月変わる場合あり |
| 再エネ賦課金 | 法令により全社一律で徴収される金額 |
| 解約条件 | 解約金・違約金の有無を確認 |
| サポート体制 | 停電時の対応・カスタマーサポートの充実度 |
ステップ3:新電力の公式サイトから申し込む
比較検討の結果、乗り換え先が決まったら、新電力の公式サイトから申し込み手続きを行います。手続きはオンラインで完結するケースがほとんどです。
申し込みに必要な情報:
- お客様番号(現在の電気料金明細に記載)
- 供給地点特定番号(22桁)
- 氏名・住所・連絡先
- 支払い方法(口座振替・クレジットカードなど)
ステップ4:切り替え完了を待つ(目安:1〜2か月)
申し込み後、新電力が大手電力に切り替え手続きを行います。通常、申し込みから1〜2か月程度で切り替えが完了します。スマートメーターの交換が必要な場合は、別途日程調整が必要になることがあります。
切り替え完了後は、新電力から契約完了の通知が届きます。それ以降の電気料金は新電力から請求されます。
新電力への切り替え申し込みを行うと、新電力側が旧電力会社への解約手続きを代行します。別途、旧電力会社への連絡は基本的に不要です。
電力会社を乗り換える前に確認すべき注意点
注意点①:市場連動型プランはリスクがある
電力市場の価格に連動するプランは、電力需給がひっ迫した場合に料金が急騰するリスクがあります。2021年1月の電力市場価格高騰時には、市場連動型プランを採用していた一部の新電力で電気代が跳ね上がった事例があります。安定を重視する方は、固定料金型のプランを選ぶことをおすすめします。
注意点②:新電力の撤退・倒産リスクに備える
新電力の事業者数は多い一方、経営基盤が安定していない事業者も存在します。新電力が事業撤退・倒産した場合でも、電気の供給は地域の大手電力(最終保障供給)が一定期間カバーしますが、手続きの手間や一時的な料金変動が発生する可能性があります。事業者を選ぶ際は、企業規模や経営状況も確認しましょう。
注意点③:オール電化・太陽光設置住宅は要確認
オール電化住宅向けの割引プラン(例:東京電力「スマートライフプラン」など)は、大手電力特有のプランである場合が多く、新電力に切り替えると割引が受けられなくなるケースがあります。また、太陽光発電の売電(FIT制度)の契約は、電力の買い取りを行う会社との別契約になりますので、切り替え時に確認が必要です。
注意点④:引っ越しや集合住宅では制限がある場合も
賃貸住宅・マンション(集合住宅)では、建物の管理契約の関係で、入居者が自由に電力会社を選べない場合があります。一括受電サービスが導入されている物件では、個別の電力会社への乗り換えができないケースもあります。事前に管理会社や大家さんへ確認してください。
注意点⑤:料金プランの細かい条件を必ず確認する
広告やランキングサイトに掲載されている「月〇〇円節約」などの数字は、あくまでも一定の条件下での試算です。ご自身の電気使用量・生活パターン・居住地域によって実際の節約額は大きく異なります。必ず各社の公式サイトで料金シミュレーションを行い、自分の条件に合った試算を確認してください。
- 市場連動型か固定型かを確認する
- 解約金・違約金の有無を確認する
- オール電化・太陽光設置の場合は割引の変化を確認する
- 集合住宅は管理規約を事前に確認する
- 料金シミュレーションで自分の条件に合った試算を行う
主要な新電力サービスの特徴比較
代表的な新電力サービスの特徴をまとめました。各社の料金プランは変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
| サービス名 | 運営会社 | 主な特徴 | おすすめの方 |
|---|---|---|---|
| 楽天でんき | 楽天エナジー | 楽天ポイント還元・シンプルな料金体系 | 楽天ユーザー・ポイント活用したい方 |
| auでんき | KDDI | Pontaポイント還元・auスマホとのセット割 | auユーザー・通信費とまとめたい方 |
| Looopでんき | Looop | 基本料金0円・市場連動型・再エネ重視 | 節電意識が高い方・環境重視の方 |
| ENEOSでんき | ENEOS | ガスとのセット割・ENEOSカード連携 | ENEOSガスや系列サービスを使っている方 |
| 東京ガスの電気 | 東京ガス | ガスとのセット割・東京エリアで実績豊富 | 東京ガスを契約中・セット割希望の方 |
※上記は2026年4月時点での各社サービス概要です。詳細な料金・プラン内容は変更される場合がありますので、必ず各社公式サイトでご確認ください。
電力会社乗り換えを検討する際のおすすめの進め方
電力会社の乗り換えを検討する際は、以下の順番で進めると失敗しにくくなります。
- 現在の電気使用量・料金を把握する(明細書・スマートフォンアプリで確認)
- ライフスタイルに合う料金タイプを選ぶ(固定型 or 市場連動型、ポイント型、環境重視型など)
- 複数社の公式シミュレーターで試算する(同じ条件で比較することが重要)
- 契約条件(解約金・プラン変更の可否)を確認する
- 申し込み・切り替え完了
面倒に感じるかもしれませんが、1〜4のステップはすべてオンラインで完結でき、慣れれば1〜2時間程度で終わります。
- ✅ 電気代の節約につながる可能性がある
- ✅ ポイント還元・特典でお得になる
- ✅ 通信・ガスとのセット割が使える
- ✅ 再エネ由来の電力を選べる
- ✅ 生活スタイルに合ったプランを選べる
- ✅ 切り替え費用はかからない(基本的に無料)
- ✅ 合わなければ気軽に元に戻せる
まとめ:電力会社の乗り換えは「比較」が成功のカギ
電力会社の乗り換えには、電気代の節約・ポイント還元・再エネ選択など、多くのメリットがある一方で、市場連動型プランのリスクや事業者選びの注意点もあります。
成功のポイントは「自分の電気使用量と生活スタイルに合ったプランを比較して選ぶこと」です。「安そうだから」だけで飛びつかず、料金シミュレーションと契約条件の確認を徹底することが、長期的な満足につながります。
この記事を参考に、ぜひご自身に合った電力会社を見つけてみてください。
【免責事項・最終確認日について】
本記事の情報は2026年4月時点のものをもとに作成しています。電気料金プラン・ポイント還元率・割引条件・補助制度などは、各社の都合や法令改正により予告なく変更される場合があります。最新の情報は必ず各サービスの公式サイトおよび関係機関の公式発表をご確認ください。本記事の内容を参考にした際の損害について、当サイトは責任を負いかねます。


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